ツボクサのトリテルペンとは──4成分の全体像
CICA(ツボクサ)の話でくり返し出てくる「トリテルペン」。これは成分の“グループ名”です。ここでは、代表的な4成分の全体像と、配糖体・アグリコンという関係を、地図のように整理します。個別成分の入口としてお使いください。
トリテルペンとは
トリテルペン(正確にはペンタサイクリック・トリテルペノイド=5つの環をもつ植物由来成分)は、 ツボクサ(Centella asiatica)の働きの中心と考えられている成分のグループです[1]。 ツボクサの研究の多くは、このトリテルペン類に注目して行われてきました。
代表的な4成分
ツボクサのトリテルペンのうち、とくに代表格とされるのが次の4つです[1]。
| 成分名 | 英語表記 | 形 | 研究でよく出る文脈 |
|---|---|---|---|
| アシアチコシド | Asiaticoside | 配糖体 | 創傷治癒・コラーゲン・メラニン |
| マデカッソシド | Madecassoside | 配糖体 | 抗炎症・鎮静 |
| アシアチック酸 | Asiatic acid | アグリコン | コラーゲン |
| マデカッシック酸 | Madecassic acid | アグリコン | 抗炎症・コラーゲン |
配糖体とアグリコンの関係
4成分は、じつは2つのペアで理解するとすっきりします。 「配糖体(糖がついた形)」から糖が外れると「アグリコン(糖なしの本体)」になる、という関係です。
- アシアチコシド(配糖体) ⇄ アシアチック酸(アグリコン)
- マデカッソシド(配糖体) ⇄ マデカッシック酸(アグリコン)
名前の見分け方
「〜シド(-oside)」で終わるのが配糖体、「〜酸(-acid)」で終わるのがアグリコンです。 並べて見たいときは4成分の早見表が便利です。
なぜ注目されるのか
総説では、ツボクサとそのトリテルペン成分は、皮膚の修復・結合組織の形成・炎症に関わるプロセスなど、 幅広い文脈で検討されていると整理されています[1]。 化粧品で使われるツボクサ抽出物は、これらの成分を一定割合そろえたTECAという形で扱われることもあります。
研究段階に注意
各成分の作用の多くは in vitro/動物での知見です。ヒトの肌でどの程度はたらくかは条件で変わります。
まとめ
- トリテルペンはツボクサの働きの中心とされる成分グループ。
- 代表は4成分。配糖体2つ+アグリコン2つのペアで覚えると整理しやすい。
- 個別の詳細は各成分ページへ。全体像は総まとめへ。
出典・参考文献
本記事の記述は、以下の一次情報(原著論文・公的資料等)にもとづきます。
- Sun B, Wu L, Wu Y, et al. Therapeutic Potential of Centella asiatica and Its Triterpenes: A Review. Front Pharmacol. 2020;11:568032. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7498642/