肌悩み別

しわ・ハリの基礎と、コラーゲン研究の位置づけ

しわやハリの低下は、多くの人が年齢とともに気になるサインです。その背景には、肌の奥にある「コラーゲン」の変化があります。仕組みを知ると、ケアの考え方がぐっと整理しやすくなります。

しわ・ハリ低下とは

しわは、肌の表面に刻まれる線状のへこみです。浅く一時的なもの(乾燥による小じわ)から、表情のくせで刻まれるもの、加齢で深く定着するものまで幅があります。ハリの低下は、肌を押し返す弾力が弱まった状態で、しわやたるみの土台になります。どちらも、肌の奥(真皮)の構造の変化と深く関わっています。

コラーゲンとハリの関係

肌は大きく分けて、表面の「表皮」と、その下の「真皮」からできています。真皮には、コラーゲンというタンパク質の繊維が網の目のように張りめぐらされ、肌の弾力とハリを支えています。コラーゲンをつくり出しているのが、真皮にすむ「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」です。この繊維がしっかりしていれば、肌は内側から押し返す力を保てます。

ポイント

ハリを考えるうえでの主役は、真皮のコラーゲンと、それをつくる線維芽細胞です。表面の保湿だけでなく「奥の構造」を意識すると、ケアの全体像が見えてきます。

しわができる主な要因

コラーゲンは、加齢とともに量が減り、質も変わっていきます。さらに大きいのが紫外線の影響で、長年の紫外線ダメージはコラーゲンの分解を進め、しわやたるみを加速させることが知られています(これを「光老化」と呼びます)。ほかにも、乾燥、喫煙、強い摩擦などが要因として挙げられます。逆に言えば、紫外線対策と保湿は、しわ予防の王道です。

日常でできる考え方

基本は、日焼け止めによる紫外線対策と、乾燥小じわを防ぐ保湿です。加えて、肌への摩擦を減らし、コンディションを整えることも土台になります。成分の観点でハリを考えたい場合は、まずCICA成分の総まとめで全体像を確認しておくと、次の研究の話が理解しやすくなります。

コラーゲン研究の位置づけ

ツボクサ成分とコラーゲンの関係については、比較的古くから基礎研究が知られています。ヒトの細胞を用いた試験(in vitro)で、ツボクサ由来のアシアチン酸・マデカッシン酸・アシアチコシドが、コラーゲンI型の合成に影響を与えたとする報告があります[1]。また、ツボクサとその三萜(トリテルペン)成分の作用を幅広くまとめたレビューでも、皮膚や組織修復に関する研究が整理されています[2]

これらは主に培養細胞や動物を用いた基礎研究で、コラーゲンをめぐる仕組みに対して、ツボクサ成分がどう関わりうるかを調べた段階です。作用の詳しい整理はコラーゲンとハリのセクションを参照してください。

出典・参考文献

本記事の記述は、以下の一次情報(原著論文・公的資料等)にもとづきます。

  1. Bonté F, Dumas M, Chaudagne C, Meybeck A. Influence of asiatic acid, madecassic acid, and asiaticoside on human collagen I synthesis. Planta Med. 1994;60(2):133-135. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8202564/
  2. Sun B, Wu L, Wu Y, et al. Therapeutic Potential of Centella asiatica and Its Triterpenes: A Review. Front Pharmacol. 2020;11:568032. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7498642/